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しがリーマンの左遷万歳!

しがないサラリーマンのどこにでもある話

別れるために(続)

鼓動がどんどん速くなっていた。まーこの住むマンションのすぐ近くで"その時"を待っていた私は数分おきに何度も腕時計を見る。携帯電話が鳴れば、いざ乗り込まなくてはならない。
まーこは恋人と部屋にいる。改めて別れ話を切り出し、それでもダメなら私に連絡が来ることになっていた。マンションの外から604号室の窓から漏れる灯りに目を凝らす。あの中で2人はどんな会話をしているのだろうか。もし、私が乗り込んだら彼氏が発狂して刃物を振り回したりしないだろうか。本当に目の前でセックスなどできるのか。私は気が気でなかった。
15分くらい経った頃、携帯電話が鳴った。「今から来て」
まーこは落ち着いた声で言った。いよいよだ。戦場に赴く兵士はこんな気分なのだろうか。もしセックスすることになっても勃起しないかも知れない。私は不安でいっぱいだった。
604号室に着き、チャイムを鳴らすと、すぐにまーこが扉を開けた。
「入って」
そう言って奥の部屋に招き入れる。まーこの後を付いていくと、ソファーに腰掛けた男がいた。写真で見た四角い顔だった。
私は何と言っていいのか分からず「どうも」と軽く会釈したが、男は微動だにせず、こちらを睨んできた。
緊張する私に気付いたのか、まーこは私のシャツのボタンを外し始めた。さらにベルトを外し、ズボンにパンツも脱がされ、あっという間に、私は靴下だけ履いたままの無防備この上ない格好になった。
「見てて。私はこの人のためなら何でもできるの」
そう言って私の前に膝まづいたまーこは、自らは服を着たまま、いきなりフェラチオを始めた。緊張のため勃起しておらずダラッと垂れ下がっていた愚息も、まーこにしゃぶられると途端に血流がみなぎる。いつも以上にチュパチュパと音を立て、懸命にしゃぶる姿にまーこの決意を見る思いだった。
快感に身を任せながらも私は男が気になった。視線をやると険しい表情でまーこを見ている。言葉を発することもなく、ただ見ている。どういう心境なのか計りかねたが、暴れるようなことはなさそうだ。思ったよりおとなしそうな雰囲気を感じ取り、私も少しずつ快楽に没頭できるようになった。
まーこに指示されることなど普段はほとんどないが、この日は違った。「四つん這いになって」と言われ、指示通りに尻を突き出すと、まーこは肛門に舌をねじ込んできた。
気持ちいい。男を見ると、時々視線を外しながらソワソワしている。事前にまーこに聞いた説明によると、恋人とは義務的なセックスしかしておらず、挿入したらものの5分で終わるらしい。恋人に見せたことのない、快楽に貪欲なまーこの姿に驚き、戸惑っているのだろう。私も徐々に自分を取り戻し、大胆になった。
「まーこも脱いで」
今度は私が攻める番だ。いつもなら正常位からスタートするが、男にまーこの顔がよく見えるようにバックから突き刺した。快感に歪むまーこの表情やあえぎ声は、彼氏の前では晒したことはないだろう。私はもっと見せつけてやりたいと思い、激しく腰を振った。
恋人を寝取るという、生まれて初めてのシチュエーションに私も興奮がMAXに達した。亀頭の膨張ぶりにフィニッシュが近いことを感じ取ったまーこは叫んだ。
「中に出して!」
そこまで打ち合わせていなかったので、さすがに私も戸惑ったが、まーこは再度「中に出して!」と叫んだ。ピルを飲んでいるのか知らないが、私は半分は任務遂行への責任感、半分は投げやりになって、思い切り中出しした。ドクドクと最後の一滴まで注入した。
多量の精液を膣で受け止めたまーこは、振り返ると優しくお掃除フェラした。私は息を切らしながら、いつも以上に積極的なまーこに少し圧倒された。
「分かったよ」
快感に没頭するあまり、存在を忘れかけていた男が吐き出した。
「そんな淫乱な女だとは知らなかった。きれいさっぱり別れてやるよ」
そう言い残すと、部屋から出ていった。
まーこは少し微笑みながら「ありがとう」と言ったが、私はこれでよかったのだろうかと複雑な気持ちだった。