しがリーマンの左遷万歳!

しがないサラリーマンのどこにでもある話

アピラー

その方は年上なのだが、自慢話が止まらない。仕事を終えて会社を出ようとしたタイミングで食事に誘われたまではよかった。私は次の人事異動で動かしてもらえるように働きかけてもらおうとたくらんでいたのだが、いざ飲み始めると、いかに自分が大変な仕事をやり遂げたか、延々としゃべり続けた。

確かに画期的な企画を一人で形にしたのは認める。誰も助けてくれなかったのも分かる。誰でもいいから、その苦労を聞いてほしかった気持ちも理解できる。ただ、その対象になってしまった我が身の不運さを心の中で嘆いた。

自分に酔うだけならまだしも、上司批判も止まらなかった。槍玉に挙がった上司は確かに誰からも嫌われているが、一緒になって悪口を言うのも憚られるので、適当な相槌をうって、適当な愛想笑いを浮かべた。

最後は会社批判。「今の会社じゃ、お前らに未来はないぞ」と目ん玉をひんむいて言われた。んなこと、言われなくても分かっているが、他人から、ましてや先輩から言われると、ビールの苦味が増した。

結局、最後まで異動を訴えることはできず、ただ単に自慢話と愚痴を聞いただけだった。