しがリーマンの左遷万歳!

しがないサラリーマンのどこにでもある話

宿題

何やら2階で金切声が聞こえます。1階でテレビを観ていた私は耳を澄ましました。宿題をやっていなかった息子を妻が説教している様子です。息子は泣きながら反論していました。ハッキリとは聞き取れませんが、妻は言い訳する息子にますます腹を立ててヒステリックになっていました。

1階に降りてきた妻は激おこプンプン丸という言葉では絶対に足りないほど、ご立腹の様子だったので、私もしばらく放置していました。こんな時に話し掛けるとこちらまで火傷することは、長い夫婦生活で分かりきっているからです。

テレビ画面の方向を見ながらも、肩をいからせている妻の様子が気になって番組内容もあまり頭に入ってきません。しばらくすると、妻の方がしびれを切らしたのか、2階であった一部始終を話してきました。

正直、宿題くらいでそこまで怒らなくても…とも思ったのですが、そんなことを言うと返り血を浴びることは必至です。何度も言われたのに約束を守らなかった息子も悪いので、私からも息子に説教することにしました。それは息子への戒めという意味合いと、妻の怒りの炎を静めるという、二つの意味がありました。

宿題を終え、しょげかえった振りをしながら息子が1階に降りてきました。この辺は今から起こるであろう危機を予測して対策を取るという、息子なりの戦術でしょう。

私は容赦せずに怒鳴り上げ、罰として「無期限の皿洗い」を命じました。悪いことをしたら罰を受けるという原理原則を身を持って知ることは大切です。夕食を終えると、息子はそそくさと炊事場に向かい、皿を洗っていました。

確かに宿題をするのは嫌です。でも、それをやらないともっと嫌なことが待っているのです。私も嫌な仕事でも逃げずに取り組もう、と自分に言い聞かせると同時に、急に息子に優しく話しかける妻を見てホッとしました。